韓国ドラマ 愛を抱きしめたい あらすじ 25話～28話 ネタバレ

【前回のあらすじ】

サンホが二人の関係を疑い始めたその頃、
ソニョンとウジュの距離はますます近づいていた。

最初は偶然のように見えた。
けれども、まるで運命に導かれるかのように、二人が顔を合わせる機会は増えていった。

ある日、ソニョンがタクシーを待って通りに立っていたときのこと。
偶然にもウジュがその前を通りかかり、彼女の姿を見つける。
迷うことなくバイクを止め、「家まで送りますよ」と声をかけるウジュ。
その真っ直ぐな優しさに、ソニョンの胸は不意に温かくなった。
バイクの後ろに座りながら、彼女の頬には知らず微笑みが浮かんでいた。

一方その頃、ハンソルはヘインのために“父親探し”を続けていた。
資料を集め、人づてに話を聞き、少しずつ真相に近づいていく。
しかし突然、ヘインの方から「もう探さないで」と連絡が入る。
あまりにも急な中止の要請に、ハンソルは首を傾げるばかりだった。

だが、ヘインにはそれなりの理由があった。
それは“サンホ”という名前を聞くだけで心が締めつけられるから。
かつての因縁が胸の奥を痛めつけ、彼女は真実を知る勇気を失っていた。
本当は父親を探したい——けれど、その先にある現実が怖かった。
だから彼女は涙をこらえながらも、一歩引くことを選んだのだ。

一方で、ソニョンとウジュの関係は止まらない。
気づけば二人は、いつもどこかで寄り添っていた。
互いを理解し、支え合い、笑い合う時間が増えていく。
それはまるで、ブレーキの壊れた車のように加速していく恋の行方。

——その先に待つのは、幸福か、それとも嵐か。
二人の運命は、もう誰にも止められなくなっていた。

【愛を抱きしめたい-あらすじ-25話～28話】

愛を抱きしめたい あらすじ 25話

サンホの心の奥には、嫉妬と自己矛盾が渦巻いていた。
ソニョンとウジュの距離が近づくたび、彼の怒りは燃え上がる。
だがその一方で、自分もダヒとの密会を続けているという現実には、都合よく目をつむっていた。
まるで鏡の前で自分を責めながら、同時に言い訳を並べ立てるような男。

「人の裏切りには敏感なのに、自分の過ちには鈍感」
それが、まさにサンホそのものだった。

やがて銀婚式の日がやって来る。
ソニョンとサンホは表面上は“理想の夫婦”として並んで出席していたが、
その舞台裏では不穏な影が動いていた。

会場にはダヒの姿もあった。
彼女はソニョンが席を外した隙を見計らい、まるで獲物を狙うようにサンホへと近づく。
そして誰もいない廊下へと彼を誘い出し、
囁くように甘い言葉を重ねながら、密やかな情事を繰り返した。

その一方で、まったく別の場所では新たな真実が動き出していた。
アヨンが中国語を学びたいと申し出て、講師としてヘインを招いたのだ。
軽い気持ちで訪ねたヘインだったが、
その家で“アヨンの父親がサンホ”だと知り、血の気が引くほどの衝撃を受ける。

——まさか。
サンホが自分の父親…？
それとも、アヨンと自分、どちらも彼の子？

思考はぐるぐると渦を巻き、理性が崩れていく。
静かに胸の奥で叫ぶように、ヘインは決意する。

「もう逃げない。真実を、私の手で暴いてやる。」

その瞳には、怯えよりも強い覚悟の光が宿っていた。
父と娘、そして裏切りに絡み合う女たち——
隠された秘密が、いよいよ動き出そうとしていた。

愛を抱きしめたい あらすじ 26話

ヘインにとって、アヨンの中国語講師として招かれたことは、まるで運命の導きのように感じられていた。
——そう、それは偶然のようでいて、彼女にとっては“チャンス”でもあったのだ。

なぜなら、この仕事を通じて、サンホにまつわる情報を自然に手に入れることができるから。
アヨンの家に定期的に出入りするようになったヘインは、次第に家族との距離を縮めていった。
ときには食事を共にし、何気ない会話を交わす。
そのひとつひとつのやり取りの中に、彼女はサンホの過去や人となりを探る“手がかり”を見出していた。

そんな中、ナ会長からアルバイト経験について尋ねられたヘインは、一瞬言葉を詰まらせる。
そして静かに口を開いた。
「……最近まで、洗車場で働いていました。」
その言葉を聞いたナ会長の表情が一瞬動いたのを、ヘインは見逃さなかった。
過去のあの出来事——サンホに疑われ、蔑まれた日々が頭をよぎる。
けれども、もう逃げるつもりはなかった。

一方その頃、ソニョンは弟ミンスの変化に気づいていた。
彼が誰かに恋をしている——そう直感したソニョンは、仕事中も落ち着かず、
「いったい誰なの？」と、心の中で繰り返し問いかける。

だが彼女はまだ知らない。
その“相手”が、自分のすぐそばにいることを。
そう、ミンスが想いを寄せているのは、ソニョンと共にドラムを学ぶデザイナー・ウニだったのだ。

やがて、ミンスが意を決して恋心を打ち明けるときが来る。
けれどもその言葉を聞いた瞬間、ソニョンの胸に走ったのは“驚き”と“戸惑い”だった。
普段は冷静沈着な彼女が、思わず感情をあらわにするほどに——。

静かに動き始めた恋の連鎖。
それは、過去の秘密と未来の選択をも巻き込みながら、
登場人物たちの心をさらに複雑に揺さぶっていくのだった。

愛を抱きしめたい あらすじ 27話

サンホの車の中に漂う“甘い香り”が、ついにソニョンの疑念を呼び覚ました。
彼女は静かに問いかけた。
「ねぇ、この香水の匂い……誰の？」

その瞬間、サンホの表情が一瞬だけ固まる。
だが、すぐに何事もなかったような顔で笑い、
「ただの芳香剤だよ」と軽く受け流す。

しかし、そんな言い訳が通じる相手ではない。
女の勘は、何よりも鋭い。
ソニョンは、彼の声色の揺れ、視線の泳ぎ、呼吸の浅さ——
すべてを見抜いていた。

“浮気をしている”——証拠はなくても確信があった。
けれども彼女は、今はまだ黙って観察を続ける。
その瞳には、悲しみと怒り、そして冷たい決意の色が混じっていた。

一方その頃、ヘインは別の思惑でサンホに近づいていた。
アヨンの家でのレッスンを口実に、
彼に少しずつ質問を投げかけていく。

「昔、海外にいたことありますか？」
「どんな仕事をしてたんです？」
そして、核心に触れるように——
「ウニって名前、覚えてますよね？」

ヘインの声は穏やかだったが、その目は真剣だった。
彼女は“真実”を探している。
父を名乗らない男、そして母が語らなかった過去。

サンホは一瞬、息を詰まらせた。
“ウニ”という名前を聞いた瞬間、何かが心の奥でざわめいたのだ。
だが、ヘインの目をまっすぐ見ることができず、
「……そんな人、知らない」と嘘をつく。

その曖昧な返答に、ヘインの胸の奥で確信が生まれる。
“やっぱり、この人が——”

沈黙が流れた。
それはまるで、嵐の前の静けさのように張り詰めていた。

愛を抱きしめたい あらすじ 28話

ヘインは、真実を突き止めるためなら何を犠牲にしても構わないという覚悟で、サンホに食らいついていた。
まるで心の奥底を引きずり出そうとするかのように、矢継ぎ早に質問をぶつけていく。

「ウニという名前、覚えてますよね？」

その一言に、サンホの顔が一瞬だけこわばる。
だがすぐに、冷めたような表情をつくり、
「そんな女、知らない。覚えてるわけがないだろ」と言い放つ。

ヘインは一瞬、言葉を失う。
しかしその動揺を見逃さなかったサンホは、さらに追い打ちをかけるように、
「いいか、俺はウニなんて知らない。もしウニに会ったら、そう伝えておけ」と言い放った。

その声のトーンには、確かな“怒り”と“恐怖”が入り混じっていた。
ヘインは胸の奥に何か重いものを感じながら、その場を去ろうとする。
けれども、サンホは静かに立ち上がり、彼女の背中を目で追った。

——その瞳には、冷たい光が宿っていた。

人気のない階段の踊り場で、サンホは密かにヘインを追跡する。
周囲を見渡しながら、まるで“事故”の形を作るようにタイミングを計っていた。
そして、そこに宅配業者が現れる。

彼は計ったようにその男にぶつかり、バランスを崩させる。
ドミノのように倒れ込んだ業者がヘインにぶつかり、
ヘインの身体は階段の方へと押し出され——

次の瞬間、鈍い音が響いた。

ヘインの身体は階段を転げ落ち、意識が遠のいていく。
サンホは一瞬、その光景を見下ろし、ゆっくりと息を吐いた。
「これで……終わりだ」

その顔には一片の罪悪感もなく、ただ冷ややかな笑みが浮かんでいた。
——まるで悪魔が人の皮を被ったように。

そして皮肉なことに、ヘインにとってその男は、
“実の父親かもしれない存在”でもあった。
彼女の運命は、血の絆と憎悪が絡み合う闇の中へと沈んでいくのだった。

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